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世界をでっかく小さく〜イタリア旅行記〜⑧ 帰国編

帰国直前に、飛行機が欠航!? 

ローマ、ベネツィアの有名な観光スポットとイタリアのグルメを駆け足気味にではあるものの、それでも心行くまで堪能した私と望月君のもとに、日本でホテルと飛行機のチケットを手配した旅行会社H○Sから連絡が入った。
それは、帰国前日の出来事だった。

H○S担当者「お客様が予約されていた飛行機が欠航となりました。

私・望月君  !!!!!!!?








 私と望月君は、日本までの帰国フライトを当初、ベネツィア→シャルル・ド・ゴール(フランス)→成田で設定していた。ローマを経由して帰国するルートも検討してはいたものの、今回は我々にとって初ヨーロッパ(望月君にとっては、海外自体が初めて)だったということもあり、空港だけでもフランスに行ってみたかったのだ。有給休暇で来ているというだけで贅沢なのに、それに輪をかけて贅沢をしようと思ったのだ。
 しかし、旅行会社の連絡によると、このベネツィア→シャルル・ド・ゴール間の飛行機が欠航となってしまったらしい。 旅行会社からはその理由が語られなかった。
 というか、この際理由なんてどうでもいい。飛行機が飛ばないのは事実なので、早急に代わりの飛行機を手配しなければならない。

 我々は、日程を同じくしていたものの、各種予約は別々に行っていた。
 そのため、この連絡自体、実際には個別に行われた。
 まず、望月君のもとには夜のうちに日本からメールで案内が来た。「予定していたベネツィア早朝6:55発の便が欠航になったため、その後の10時過ぎのフランス行きの便に搭乗してください」というのがその内容だった。
 ふむふむ。
 しかし、私は違った。
 朝7時過ぎにようやく目を覚まし、ベネツィア滞在の最後の一日をどのように過ごすべきか思案している最中に、日本から私のスマホに直接電話がかかって来たのだ。日本とイタリアの時差はサマータイム期間中であるため7時間である。日本では午後2時をまわっているはずだ。

H○S「ご旅行中に大変失礼いたします。お客様が7月30日にご予約されていましたエールフランス航空〇〇便、フランスのシャルル・ド・ゴール行きが欠航となることが分かりました。」
「えぇ…」
動揺して声が出ない。
H○S「つきましては、現在代わりとなる便の手配をすすめております。ロー マを経由して成田に向かう便であれば席がある可能性があります。それで手配をすすめてもよろしいでしょうか?」
「はい、とにかく、日曜日までに日本に帰国できるようにお願いします。」
H○S「ありがとうございます。では、確定しましたら改めてご連絡させていただきます…云々」

 大雑把だが、大体こんなやりとりをした記憶がある。
 日曜日に帰国していなければならないというのは、次の日が出社日だったというのもあるが、北海道から来ている我々にとって、成田に着いただけではこの旅行が終わらないという事情もあった。ここから更に千歳空港までのフライトがひかえている。12時半に成田を発つ便だ。
 仮にこの飛行機に乗れなかったとしても、日のあるうちに成田に着ければ他の便をつかまえることができる。新たにチケットを買わなければならなくなるが、状況を考えると仕方がない。
とにかく、日曜日に成田に到着することだけが条件になっていった。

 望月君と合流し、情報を整理してみた。
 ここでのポイントとして、二人のフライトが別々になってしまったことが一番の問題として浮上して来た。

望月君→フランス経由で帰国。成田に着くのは10時頃
私 →ローマ経由で帰国。成田に着くのは10時半頃


 同じ旅行会社を使っているとはいえ、予約は別々だったからこのようなことになるのは仕方がない。
 まぁ、望月君の代わりのフライトが既に確定していて、私のフライトがまだ確定していないのが不満であるし、メール対応と電話対応との違いも納得いかないが、まぁ、まぁ、仕方がないだろう。
 世の中には、神レベルで運がいい人と絶妙な塩梅で不運な人がいるが、私はブルース・ウィルスのジョン・マクレーンレベルで運がないらしい。せっかくサン・ピエトロ大聖堂やトレビの泉等のパワースポットにも行ったというのに、その恩恵はあまり感じられていないというのが正直な感想だ。やっぱり、コイン投げを端折ってしまったのが悪かったのだろうか?

 それでも、その日の昼過ぎには私のフライトが確定したとの連絡が入ったため、マクレーン警部よりは運があるらしいことが確認され、ホッと胸をなで下ろすことができた。H○Sさんの職務能力の高さには、今更ながら脱帽せざるを得ない。
 
 ホッとできたが、それまでのベネツィア旅行は、靴の上から痒い足をかいているような居心地の悪さがあった。
 なんといっても、帰れるかどうかがわからないのだ。いやいや、帰れないこともないのだが、キチンと出社できるかどうかが重要なのだ。
 仮に余計な一泊をすることになってしまった場合、各種手続きはH○Sがしてくれるだろうが、手持ちの現金は無くなりつつあったし、海外通信用Wi-Fiルーターの契約期限も切れてしまう。支払は最悪クレジットカードを使用すれば良いが、慣れない土地でのカードの使用はやっぱり気が引ける。
 いろいろ考えた末に「仕事を一日余分に休めるなら、もう一泊OK!!」という、サラリーマンにとってあるまじき結論に達したのだった。

 これで、私の運の水準は望月君と同じところにまで回復したといってもいい。素晴らしい。ヒーローはどんなに不運でも、最後には勝利を掴むものなのだ。

飛行機が欠航したそもそもの理由

 最後の夜、我々はインターネットで情報収集をおこなった。
 旅行会社H○Sの担当者は欠航の理由を何も話さなかったが、搭乗予定だった航空会社は分かっている。ここのホームページを見れば良いのだ。
 
 すると、そこにはテロ爆弾騒ぎでも、冬の北海道特有の暴風雪でもなく、ストライキの案内が書かれていたのだった。

ストライキかよ!!

IMG_5139.jpg IMG_5140.jpg



 私は一人心のなかで突っ込んだ。
 なるほど、ストが多いとは聞いていたが、思わぬところでヨーロッパ文化の洗礼を受けてしまうとは。
 もっとも、原因がわかったところで欠航は取り消せない。代わりのフライトは決まっているので、あとは寝るだけだ。

 さっきから望月君はスマホに釘付けになっている。
 彼が今回の旅行に参加したのは、私が誘った旅行先が彼の行きたいところと合っていたからだ。望月君は、初めての海外旅行はヨーロッパに行くと心に決めていたらしい。そこに丁度私が声をかけたので、渡りに船状態になったというわけだ。
 しかし、外国語はできない。彼はスマホで各サイトを必死に駆け回り、飛行機の乗換に必要な情報を集めていた。思わぬところで別々の道を歩むことになってしまった二人は、自分の道を自分で切り開かなければならなくなってしまった。
 私も手助けしたいが、私自身、外国語はできないし、何より情報を集めたいのはこちらも同じだ。

 私「空港のスタッフにも日本語がわかる人がいるだろうし、書類を見せればわかってくれるさ。俺も英語とかできないけど、今までなんともなかった。」
望月君「…。わかった。あとは出たとこ勝負だな。」
私「ベネツィア空港までは一緒だな。でも、成田に着く時間が違う。もしかしたら、北海道まで会えないかもね。」
望「空港からは?」
私「バスでもタクシーでも。地元に着けばどうにでもなるさ。」
望「そうだな。」

私・望「健闘を祈る!」

 別に健闘も何もないのだが、何故か我々は映画で親友同士が最後の戦いに挑む前のやり取りみたいになってしまったのだった。

最後の最後でついてなかった男

 翌朝、我々はバスでベネツィア・マルコポーロ空港に向かった。
 窓から見えるメストレの町は、よく見ると信号があまりなく、交差点もロータリー式になっている場所が多く見られる。よくある田舎町といった感じだ。時間が早いせいか、道を歩く人は少なく、パジャマのまま近所を散歩しようという上海人のような自由な人も見かけない。日本のような鉄筋コンクリートとアスファルトで固められた経済的合理性とは少し距離を置いた整えられた街並に、イタリア人の美意識が感じられる。

 空港に到着し、我々はそれぞれのチェックインカウンターに向かおうとした。
 勝手が分からずうろうろしていると、イタリア人ちょい悪係員がやって来て、「どの便を探している?」と聞いてきた。
 私の便を伝える。「あっちだ。」よし。
 望月君の便を伝える。「…NO,Cancel.」
 「???」
 「Cancel.」
 うむ、イタリアンジョークはわからない。
 彼はきっと、イタリア旅行に来た我々を彼らなりのジョークで楽しませようとしてくれているのだ。
 「で、どこに行けば良いの?」
 「ない。キャンセルったらキャンセルだ(欠航ということ)。電光掲示板を見ろ。キャンセルになってるだろ。あそこへ行って手続きしろ(彼が示した場所には、チケットカウンターがあった)。」

 何てことだ!!

 一体、何が起ったんだ!!

 そうだ、何となく、我々の運勢が逆転しつつあるような感じはしていたのだ!!私のフライトが全然決まらないところまでは、私の方が不運だった。しかし、よくよく考えれば、英語ができないのに一人で日本までの帰国という困難に直面し、尚かつ、今彼の飛行機が欠航という新たな問題!!どう考えても、不運なのは望月君の方じゃないか。
 原因はストライキだろう。
 おいおい、H○Sさん!!そりゃないぜ!!
 私のH○S担当者はしっかり代わりのフライトをブッキングしてくれたが、望月君に連絡を入れて来た担当者は適当な仕事をしたとしか思えない。心もとないメール一本しかしてきていないことからも、それは明らかだ。
 私に電話してきた担当者は、しっかり「ご旅行中申し訳ありません」と断りを入れ、しっかり私の意向を確認し、フライト確定後はメールで情報を教えてくれた。形はどうであれ、しっかり声を交わしたことに対する信頼感は抜群だ。彼にはそれがなかった。明らかな手抜きだ。

 望月君は涙目になっている。明らかに判断力が鈍り、パニックになっていた。
 「日本に電話する!!」
 「??」
 彼は、チケットカウンターに並びながらそう訴えた。イタリアから直に日本に電話をして通話料がどこまで膨れ上がるのかまったくわからない。それでも、彼は電話を耳に当てた。
 「Next!」
 そうこうしているうちに、我々の順番になった。
 当初のフライトが書かれた書類を見せ、私が英語で軽く説明すると、係のお姉さんは「またか」といった表情を一瞬見せ、プロの名に恥じぬ手際の良さで「この書類をもってチェックインカウンターに行け」と促した。私と同じカウンターだ。

 チェックインカウンターでは、ローマ行きフライトのチェックインが始まっていた。
 私が先に済ませてしまうと彼が取り残される心配があるので、望月君が先に手続きをおこなったのだが、ここでもまた一波乱あった。

 チェックインカウンターのおばさん「??NO,これはチケットじゃないわ。」 「あなた、チケットカウンターにいってちょうだい。」
 !!!!??
 再び望月君が涙目になる。良い年齢こいて日に何度も泣くな。
 するとおばさんは、私に気がついて言った。
「あなたはお友達?チケットカウンターに行ってね.」
 我々の後ろには100人以上が列になって待っている。手には重厚なキャリーバックがいくつもあり、ここで列を離れたらより面倒なことになることが容易に想像できた。
 私は訴えた。
「待ってくれ。そのチケットカウンターのスタッフがここへ来るようにいったのだ!!もう我々は戻れないぞ!!」英語ができないはずの私も、高校英語を遺憾なく思い出しつつ発揮した。
 すると、おばさんに私の熱意が通じたのか、どこかに電話をして何やら激しくやり合った後、「OK,二人同時にチェックイン」と(多分)言って、手続きをすすめてくれた。

「…さんざんだったな。」
「……ああ。最後の最後でな。」
 消耗しきった我々は、這々の体で保安検査を済ませ、ついに念願だったローマ行きの便に乗り込むことに成功したのだった。




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オススメ!!世界をおっきく小さくする読書

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