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世界をでっかく小さく〜イタリア旅行記〜⑤


日本人にとって、ローマ歩きは疲労との戦いであるといっても過言ではない。写真で見れば奇麗な石造りの道も、実際に行ってみると足下がおぼつかなく滑りやすいことに気がつく。
「日本にも石の道はあるしょや〜!(北海道弁)」だって?
甘い。
ローマの石は、形がてんでバラバラだ。しかも場所によっては他の石より浮き出ていて、躓きやすい。日本のように整形されていないのだ。

そして、歩いているうちに徐々に自分の平衡感覚が怪しくなってきていることにも気がつくだろう。足が軽くなってきていると思って振り返ったら、さっきより高いところに街があるのだ。

ローマは丘の街だ。










その丘は、カンピド—リオ、パラティーノ、ヴィミナーレ、エスクィリーノ、チェリオ、アヴェンティーノ、クイリナーレの7つ。
そのうち、パラティ—ノの丘からカンピド—リオの丘まではコロッセオ、フォロ・ロマーノ、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂といった見所が密集しているため、殆どの観光客がここに足を運ぶ。

望月君と私も、当然行った。朝一番にコロッセオからスタートし、フォロ・ロマーノ、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂までを踏破したのだ。

当日朝、我々はホテルのバイキングで朝食をとった。
バイキングは、星三つのホテルだからと期待していたが、コーヒーを飲もうとエスプレッソマシーン(?)を操作したら飛行機のトイレ並みにでかい音(3割増くらい誇張)がした割には、おちょこレベルの量のコーヒーしか出て来なかった。
は?!
ちょっと驚いた。とういうか、焦った。
焦ってボタンを連打したが、結局時間だけかかって大した量は得られなかった。出る量を調整できるボタンでもあるのかと思ったが、コーヒーの種類をわけるボタンしかない。日本だったら、緑茶、紅茶、冷水となっているあのボタンだ。今後、あの機械を通じて飲んだコーヒーは「おちょコーヒー」と呼ぼうと心に決めた。

他に各種ジュースとパン、シリアル、フルーツ等があったが、納豆やみそ汁はさすがになかった。

おちょコーヒーには焦ったが、それ意外の味は最高だった。
個人的感想として、クロワッサンがとくに美味しかった。外はさくさく(パリパリ…は違うきがする)、中はふんわり。これとおちょコーヒーが絶妙にマッチングする。
これだ。この美味しさにありつくために、わざわざ極東の国ジパングから遠路はるばるやってきたのだ。これからどれだけ沢山美味しい物を食べられるのだろう。そう思うと、年甲斐もなくワクワクしてしまった。NO FOOD NO TRABEL、美食は旅の基本と心得よ。

空腹を満たし、地下鉄テルミニ駅へ向かう。

コロッセオのオープン時間は8時半。8時少し過ぎた時間に地下鉄に着いたが、駅構内は既にコロッセオに向かう観光客で混雑していて、電車を一本見送ることになってしまった。
人の多さも問題だが、それ以上に人がほとんど列になって並んでいないというのも問題だった。電車が到着すると、最初の2〜3人くらいは並んでいた順に入っていくのだが、その後は横からばんばん人が侵入してくる。自分は5番目くらいだったはずなのに、実際に乗車できた時には15番目くらいになっていた。

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地下鉄テルミニ駅



地下鉄ではテロにもスリにも遭うことなく、あっさりコロッセオ駅に着いた。改札を出ると、ご本人がわざわざ我々を出迎えてくれた。いやぁ、苦しゅうない、近うよれ、面を上い。面を上げたのは我々のほうだった。

IMG_4402.jpg
巨大なコロッセオが出迎えてくれる



ローマでは、ROMA PASSを購入すると何かと便利だ。このパスはROMA PASSとROMA PASS 48hoursの2種類ある。
我々が購入したのは48hoursの方だ。公共の交通機関は無料(これは2種類とも共通)になり、観光スポットも最初の見どころは一カ所無料(ROMA PASSは最初の見どころ2カ所無料)になる。有効期限は、48hoursの場合48時間。
無料ではなくても、このパスさえあれば至る所で割引が効く。

また、コロッセオのような大人気観光スポットではつきものの「長い列」に並ばずに入場することができるようになる。専用のレーンが設けられているのだ。


我々がコロッセオに到着した時、既にパス無しのレーンは長蛇の列になっていた。建物の外だけで200〜300メートルくらいの長さになっていて、よく見ると建物の中にも列がつながっていた。
パスを持っている我々は、そんな彼らを華麗にパスして楽チンに入場できるかと思いきや、パス専用レーンもそれなりの長さになっていて、入場には15分くらい時間がかかった。

IMG_4408.jpg
ゲートインは建物の中で行う。天井が高い。



無事に入場すると、競技場というだけあって中は広く、そして全体を見下ろすアリーナ席の部分まで入れるようになっていた。

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12世紀末には、「コロッセオがある限り、ローマも存在するだろう。コロッセオが崩れるとき、ローマも終わりとなるだろう。が、ローマが終わるときは、世界の終わりだ」とさえいわれたこの建物に圧倒されない人はいない。
この巨大な構造物が既に千年以上にわたって存在し、5万人ものローマ人が収容され、日夜催し物が行われていたという事実は、我々から言葉を奪い去るには十分だった。

今後、人類が滅ぶまでこの建物は残り続けるのだろうか。競技場を歩いていてそう思った。
例えば、地球が火星のようになってしまったとして、他の惑星の人たちが地球にあるコロッセオを見つけて、「隊長!不思議な構造物を確認しました!」「よし来た!ハヤタ君!早速調査だ!」的な展開があるのかもしれない。

望月君は、さっきからスマホのカメラを使ってこの魅力をポケットサイズに収めようと必死に戦っている。私もその戦いに加わろうと思ってみたものの、あまりにも無謀な戦いであることに気がつき、諦めてしまった。地球を持ち上げろと言われているような、そんな無力感にとらわれる。いくら画質が良くて保存容量が大きいからといって、この歴史の重みまでは収めきれまい。

1時間程コロッセオを見学した後、道路を挟んで反対側にあるパラティーノの丘とフォロ・ロマーノに向かう。

7月のローマは晴天に恵まれるだけではなく、さんさんと降り注ぐ紫外線にも恵まれる。
パラティーノの丘を登ると、その紫外線をもろに浴びることになってしまって頭がくらくらしてきた。喉が渇いた。

そのパラティーノの丘からは、チルコ・マッシモが見えた。
ここは元々巨大な競技場であった。長さ620m、幅120mで、収容人数15万〜30万人。紀元前7世紀の終わりから6世紀初めにかけて統治したタルクィニウス・プリスクス王が造ったといわれている。馬の引く戦車競技や運動競技が繰り広げられ、当時の人々はお金をかけて楽しんだとされるが、本当に30万人もの人が入ったのかどうか、コロッセオと違って建物が残っていないため全くわからない。

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チルコ・マッシモの跡地。本当にあったのかが信じられないくらい何もない。



パラティーノの丘を散策していると、今度はサン・ピエトロ大聖堂の屋根までを見通せる広場にでた。ローマの絶景を一望できる絶好のスポットだ。

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ちょうど空との境目にある白いドーム型の屋根がサン・ピエトロ大聖堂だ



こうして見ると、ローマは一国の首都であるにもかかわらず、現代的な建物がほとんどないことに気がつく。鉄筋コンクリートとガラスで固められた、世界中の都市で当たり前に見られる高層ビルがないのだ。アジア的発想では、歴史的景観を取り囲むように高層ビルやアパートを建てて、観光客と経済的利益をダブルゲットしようなんて下心が随所にみられるが、ここにはそれが感じられないから凄い。

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京都タワーから西本願寺を見下ろす。完全に住宅街にまぎれてしまっている。



この丘からは、フォロ・ロマーも見下ろせる。奥に見えるのがコロッセオだ。

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また次に向かうヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂の白い建物も確認できる。この土地の高低差の激しさがよくわかる。

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屋根に馬の像が設置されている白い建物がヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂だ



丘からフォロ・ロマーノに下りると、今まで自分がいた場所がどのくらい高い場所だったのかがよく理解できる。この時点で、時間はすでに11時をまわっていた。

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この上からローマの街並を眺めていたわけだ



昼食にお約束のピザとミルフィーユを食べた後、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂向かう。

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様々な歴史的建物があるが、どれがどんな建物なのかは全くわからない。もしかしたら、ただのアパートなのだろうか。
見る分にはいいけれど、実際に住むとなったら多分不便だろうなと思った。
ここまで来ると感覚が麻痺してきて感動というか、そういうものが感じられなくなっていた。スケールが違いすぎて、メーターが振り切れてしまったかのような、そんな感じだ。

到着だ。

IMG_4542.jpg



IMG_4551.jpg
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂からは、ヴェネツィア広場を眺めることができる。



感無量で言葉が出なかった。
美しい…。ただそう思うばかりだった。

しかし感動ばかりしてもいられない。
我々は、その後の目的地を簡単に話し合った後、さっそく次の場所に向かうべくその場を離れたのであった。
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オススメ!!世界をおっきく小さくする読書

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